竹成観光協会さんの郷土史勉強会
歴史 | コメント0件 | 2013年8月26日 00時33分
こんにちは、山岡です。湯の山の方では久しぶりに雨が降り、今は暑さも和らいでいます。なんとか猛暑のピークは過ぎたのでしょうか? お盆明けからはお客様のピークも過ぎ、段々と落ち着いて来ました。さて、今日は湯の山周辺の魅力を発掘したいと思います。
今日は竹成観光協会さん主催の「私たちの郷土史を再発見!!」というイベントに参加してきました。竹成は近鉄湯の山温泉駅から車で12分くらいの場所です。湯の山温泉や御在所岳へ来たら、竹成へも是非一度立ち寄って頂きたいと私は思います。抜群の歴史スポットです。
朝9時に大日堂(竹成五百羅漢)に集合して、
- 大平山松樹院の大日如来座像2体
- 竹成五百羅漢
- 願行寺、清風竹林四季花鳥図
- マンボ(昔の地下用水路)
を竹成観光協会の方々の解説付きで見て周りました。
大平山松樹院の大日如来座像2体
大日堂と呼ばれたり、大平山松樹院と呼ばれたりしますが、どちらも同じです。カーナビでは大日堂でヒットするようです。竹成五百羅漢と同じ敷地内にあります。
こちらには大日如来座像という木造のご本尊が2体安置されています。左側が金剛界、右側が胎蔵界という名前です。1478年に善通仏師によって制作されました。実は現存する2体は造り直したもので、旧・大日如来座像は応仁の乱のときに消失しています。さらに、今でこそ竹成五百羅漢と同じ敷地内にありますが、かつては願行寺にあったそうです。造りは組み木作りで、中は空洞となっています。また、位が並列のご本尊が2体存在するというのは珍しいのだそうです。ちなみに、大日如来座像が見られるように開放されているのは日曜日だけです。他の曜日で観覧をご希望の方は竹成観光協会さん(059-396-0513)にお問い合わせください。
△大日如来座像2体△
竹成五百羅漢
松樹院の外に出ると、すぐ目の前に五百羅漢があります。三重県では唯一の五百羅漢で、石で作られています。1852年に竹成出身の照空上人が発願し、15年かけて620体で完成しました。1876年の伊勢暴動によって破壊され、大日堂は消失し、荒廃し、盗難にあい、現在は469体となってしまいました。
えっ?! 五百羅漢だから500体じゃないの?
大日如来(金剛界)をトップとする真言宗の密教系の石仏が120体
+
釈迦如来をトップとする五百羅漢が500体
以上合計620体、というわけなのだそうです。なるほど奥が深い……
願行寺、清風竹林四季花鳥図
大日堂から少し北西に移動すると、願行寺という浄土真宗高田派のお寺があります。先述した、かつて大日如来座像が安置されていたというあの願行寺です! ここがなんとも風流なお寺で、廊下や書院から見える景色が良く、さらに「清風竹林四季花鳥図」という44枚のふすま絵があります。また、駒留めという馬の駐車場が現存しています。
この中でも私のおすすめは……と申しますかずっと見たい見たいと念願だった「清風竹林四季花鳥図」です。
ずっと胸が踊りっぱなし! 美しく、田の字に配置された4部屋に願行寺で得られる四季が表現されています。こちらは平成18年に1年2ヶ月をかけて完成した伊藤嘉晃氏の作品です。こちらも大日堂と同じく、ふだんは開放されていませんので、観覧希望の方は竹成観光協会さんにお問い合わせください。
マンボ
最後に、昔の用水路でマンボというものを見てきました。今のマンボは1915年に造られたそうです。長さ100メートルほどの地下水路を想像していただければ良いかと思います。朝明川から取水した水を田んぼで使うために運ぶ水路です。
△マンボの入口を写したつもりなのだが……△
竹成観光協会さんの熱のこもった説明に私も子供達も聞き入ってしまいました。ブログでは割愛せざるを得ないのが心苦しいですが、御容赦ください。大日堂も願行寺も一見の価値ありですので、是非一度行ってみてください! 損はないと断言致します。
【関連情報】
■大平山松樹院の大日如来座像と竹成五百羅漢
■願行寺
■五百羅漢・藤棚満開!(番くん通信)
■燈火まつり(番くん通信)
■願行寺に行ってきました。(スタッフブログ)
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